本日は、私の提携先であるインドネシアの法律事務所、Luhut Marihot Parulian Pangaribuan (LMPP) Advocates and Counsellors at lawをご紹介したいと思います。
LMPP法律事務所は、Luhut Marihot Parulian Pangaribuan 弁護士により設立されたブティック型の法律事務所で、特に民事・刑事における紛争解決案件に強く、コンプライアンス(汚職防止)案件・会社法務案件などを多く取り扱っております。
インドネシアでは、通常の民事事件でも、警察が積極的に介入し、刑事事件化することが多いため、紛争解決においては、民事・刑事の両視点で対応する必要があります。
Luhut弁護士による最近の著名案件としては、2019年の大統領選挙に関して、プラボウォ元陸軍戦略予備軍司令官より提起された大統領選挙無効訴訟において、現職のジョコウィ大統領を代理して、憲法裁判所で勝訴判決を得たものがあります。
(左側がLuhut弁護士、右側がTogi弁護士。因みに、二人は親子です。)
私とLMPP法律事務所との繋がりは、インドネシア大学法学部時代に遡ります。
LMPP法律事務所のパートナー弁護士であるTogi Pangaribuanは、インドネシア大学法学部で、会社法の講師をしており、留学時代に私が彼の講義を履修していたことがきっかけです。
留学終了後も、たまに食事したりする仲となり、公私にわたる付き合いとなりました。私がインドネシア大学法学部に留学した初めての日本人弁護士であり、珍しく、記憶に残っていたのかもしれませんね。
当時、Togi弁護士は、国際的に有名な大手法律事務所に勤務していたのですが、私が在インドネシア日本国大使館で勤務していた頃に一緒に食事した際に、大手法律事務所から独立して、LMPP法律事務所にパートナーとして参画する旨を聞き、それであれば一緒に案件をできるね、という話になりました。
その後、私が外交官を退官し、弁護士に復帰してから、インドネシア法務に取り組むようになり、Togi弁護士に案件をお願いするようになったという流れです。
Togi弁護士は、インドネシア大学法学部卒業後、ハーバード大学ロースクール(LL.M.)を修了し、ジャカルタやシンガポールの国際的な大手法律事務所で、弁護士として10年以上の勤務経験があります。
現在は、LMPP法律事務所で執務するとともに、引き続きインドネシア大学法学部で教鞭を執っております。
英語に堪能で、ユドヨノ元大統領やジョコウィ大統領の翻訳チームで働いていていた経験もあります。
インドネシアでは、日本の司法試験のような国家試験がなく、比較的容易に弁護士になれるため、数多くの弁護士の中から、知識・経験面で信頼できる弁護士を見つけることが非常に大切です。
また、依然として、汚職の絶えない国ですので、汚職に手を染めないという人格面でも、信頼できる者を探すことが重要です。
この点、公私にわたる付き合いを通じて、Togi弁護士は、知識・経験面のみならず、人格面でも信頼でき、私が最も信頼するインドネシア人弁護士と言えます。
以上、提携先のインドネシアの法律事務所や弁護士についてのご紹介でした。
引き続き、どうぞよろしくお願い致します。
P.S. Luhut弁護士から、彼の自著「PENGADILAN, HAKIM, DAN ADVOKAT」(裁判所、判事、及び弁護士)をもらいました。インドネシア語でびっしり500頁を超える内容。読了できるか不安ですね。
弁護士 味村祐作
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